黒人さんだから
「顔色なんてわかるんかーい!?」
とツッコミを入れられそうだけど
不思議なもんで
2ヶ月もアフリカに住んでいると
顔色の悪さとか、恥ずかしい時には顔に赤みが増してくるのが
段々とわかってくる。
僕
「どうしたの?」
アブラハム
「先週末、地方に行った時に砂埃を吸ったせいか、頭が痛い・・・」
(ココ首都カンパラの方が、舗装されていない道路も多いから砂埃は凄いし、それに車の排気ガスが加わるから、地方の砂埃を吸ったからと言って、頭痛になることは有り得ないのだが・・・)
とにかくウガンダ人は
チョットした頭痛や微熱でも
「マラリアに罹った~!」
と大騒ぎするし
チョットした擦り傷・切り傷でも
それが原因で破傷風に罹って死ぬ人間もいるせいか
大騒ぎする。
僕
「そうか・・・なぁ、アブラハム、空手にはセルフディフェンスの他に、万病を治すと言われている“空手療法”というモノがあるのだが、試してみるか?」
もちろん、そんなモノは無い!
けど・・・
アブラハムは喜んで
「是非とも頼むよ!」
ということで
インチキの施術開始。
先ず
頸動脈へ「袈裟斬り手刀撃ち」
続いて
鉄の爪「アイアン・クロウ」でこめかみを圧迫
仕上げに
「脳天唐竹割り」
「脳天唐竹割り」の頃には
あまりの激痛に
アブラハムの目も死んでます・・・
アーノルドは
隣で写真を撮りながら
「コレ、絶対インチキだよ~。」的な目付きで僕を見て
ゲラゲラ笑っている。
僕
「どう?少しは良くなった?」
アブラハム
「うん・・・首筋とこめかみと頭のてっぺんは凄い痛いけど、頭痛は無くなった様な気がする・・・」
確かに
痛さをすり替えただけだからね・・・
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