2011年6月7日火曜日

アブラハムの憂鬱

今日は朝からアブラハムの顔色が悪い。

黒人さんだから
「顔色なんてわかるんかーい!?」
とツッコミを入れられそうだけど

不思議なもんで
2ヶ月もアフリカに住んでいると
顔色の悪さとか、恥ずかしい時には顔に赤みが増してくるのが
段々とわかってくる。


「どうしたの?」

アブラハム
「先週末、地方に行った時に砂埃を吸ったせいか、頭が痛い・・・」

(ココ首都カンパラの方が、舗装されていない道路も多いから砂埃は凄いし、それに車の排気ガスが加わるから、地方の砂埃を吸ったからと言って、頭痛になることは有り得ないのだが・・・)

とにかくウガンダ人は
チョットした頭痛や微熱でも
「マラリアに罹った~!」
と大騒ぎするし

チョットした擦り傷・切り傷でも
それが原因で破傷風に罹って死ぬ人間もいるせいか
大騒ぎする。


「そうか・・・なぁ、アブラハム、空手にはセルフディフェンスの他に、万病を治すと言われている“空手療法”というモノがあるのだが、試してみるか?」

もちろん、そんなモノは無い!

けど・・・

アブラハムは喜んで
「是非とも頼むよ!」

ということで
インチキの施術開始。

先ず
頸動脈へ「袈裟斬り手刀撃ち」


続いて
鉄の爪「アイアン・クロウ」でこめかみを圧迫


仕上げに
「脳天唐竹割り」


「脳天唐竹割り」の頃には
あまりの激痛に
アブラハムの目も死んでます・・・

アーノルドは
隣で写真を撮りながら
「コレ、絶対インチキだよ~。」的な目付きで僕を見て
ゲラゲラ笑っている。

「どう?少しは良くなった?」

アブラハム
「うん・・・首筋とこめかみと頭のてっぺんは凄い痛いけど、頭痛は無くなった様な気がする・・・」

確かに

痛さをすり替えただけだからね・・・

0 件のコメント:

コメントを投稿